またしても飲酒運転による死亡事故が発生してしまいました。
飲酒運転の車にひかれ21歳女性死亡 運転手を現行犯逮捕 千葉・松戸市
千葉・松戸市で、21歳の女性が飲酒運転の車にひかれ死亡した。
Yahoo!Japanニュースから引用
(中略)
警察は、酒を飲んで軽乗用車を運転していた会社員の曽我康之容疑者(55)を、危険運転致傷の現行犯で逮捕した。調べに対し、曽我容疑者は容疑を認めている。
このニュースにはコメントが3451個ついてます(9:00am現在)。
ざっとみたところ、コメントの多くが飲酒運転の厳罰化を訴えています。
その次に、アルコールを検知したら車が動かなくなる装置の義務化など、車側への要望。
ごく少数、アルコールの販売規制とアルコール依存症者へのケアについて言及されています。
本当にどうしたら飲酒運転がなくなるのでしょうか。
自分なりに考えてみました。
飲酒運転の厳罰化
2001年に危険運転致死傷罪が新設、02年に酒気帯び運転の基準が厳しくなり、06年に酒酔い運転の罰則が引き上げられるなど、年々厳罰化が進んでいます。
その効果がでているのか、飲酒運転による死傷事故は減っています。(それでも死傷事故は起こり続けている、とも言えますが・・・)
警察庁によると、00年に1276件あった飲酒運転による死亡事故は20年には159件まで減少。重傷事故も3193件から353件にまで減った。
毎日新聞 記事より引用
これだけみると、じゃあもっともっと厳罰化すれば、もっと減るんじゃないの?と思ってしまうのですが、どうなんでしょうか。
車側の装置
海外には呼気からアルコールを検知するとエンジンがかからない車があるらしい、ぐらいの薄い情報を聞いたことがありますが、日本では実際どうなっているのかネットで検索してみました。
するととっても詳しくまとまっているサイトを発見
とても長い記事なので簡単にまとめさせてもらうと、アルコールインターロック技術(アルコールを検知したらエンジンがかからない)は、車両制御技術としてはものすごく簡単で、後付け車載装置もすでにある。でも、国、自動車メーカー、それぞれの事情のせいで、日本ではその装置が広がっていない現状があるそうです。
広がらない事情が複雑でちょっとよくわらなかったのですが、車にこの装置の搭載が義務化されたら、確かに飲酒運転は減りそうです。
アルコール側の規制
わたし個人としては、飲酒運転をなくすために最も有効だと思うのは、やっぱりアルコール側の規制です。
でも業界団体も強いし、いまだに酒好きも多いし、ほとんどの人はルールを守っているし、そういった勢からの強い反発もあるので、酒を規制するのはなかなか難しいのが現状です。
2010年WHOは「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」という10の分野にまたがるアルコールの被害を低減するための行動指針を採択しました。その中で、飲酒運転については以下の取り組みが提案されています。
分野4 飲酒運転に関する方針と対策
呼気濃度の最低基準値の設定/飲酒検問/違反者の免許停止・取消/インターロックの利用/違反者への強制教育・カウンセリング・治療プログラム/代替交通手段の奨励/効果的なキャンペーン
アル法ネット「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」概要より引用
しかしこの「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」は、世界の大手酒造メーカーの抵抗にあい、法的規制のない、ただの行動指針として採択された経緯があります。
(2003年にWHOが策定した「たばこ規制枠組み条約」には法的規制があります。)
行動指針の中からどれを採用するかは各国にゆだねる方式で、なんとも心元ないです。
実際に日本では「SDGs」ようには注目されていないように思えます。
まとめ
飲酒運転を減らす、なくすには、さらなる厳罰化、インターロックの普及が効果を発揮しそうです。でもそれらにはまだ時間がかかるし、何よりわたしがどうこうできることではありません。
今から個人でできる事としては、自分と関わった人間には飲酒運転をさせない、飲酒運転を知ったら通報する、子どもに啓発・教育していく、それらを実践できたらと思います。
それでは今日も断酒していきましょう!
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